軍曹から連絡が来た。
鮫を食わねば気が済まない。
『鮫肌』初段。
しかし日曜しか空いておらず、日帰りで海坊主までは流石に効率が悪い。
そう思うのに大分かかったが冷静に判断した。
もう一人は酔っぱらっているオーガさんを無理やり約束させて連れて行くことにした。
やんやんさんは釣れなかったので三人で出撃。
夜1:00出発で二人を拾う。
二人ともゆっくり眠りについた。
いや。
オーガさんは弾丸で眠りについた。
謎すぎる墓石を必ず見て行くことがこの道を通るルーティーン。
朝についたのは東洋町.。
その前に入口をモスラに守らせているコンビニで取った朝飯のチョイス。
軍曹は朝から焼そばに爆弾おにぎり。
パワーモーニングという言葉を初めて聞いた。
東洋町はきっと一度行った人はもう一生来ないであろうアプローチ。
女の子がいる場合はやめた方が吉。
デートに連れていけば、きっとフラれるレベルのアプローチ。
二人は初めてなので騙すのには持って来いの人材だった。
同じような地獄のアプローチを超えてグラントリノの岩へ。
同じ岩の初段より楽だとりょうくんからの情報。
『グラン・トリノ』三段。
早速取りつく。
確かに悪くない。
下部が核心で、マントルも悪い。
悪めのピンチから悪いピンチにデッド。
干潮時刻の関係でずっとは撃てない。
三人で交互にセッションした。
まず落としてきたのは軍曹。
またしても先を越された。
そこからたばこ休憩をするオーガさんを横目に激撃ち。
それと同時に二人のクライマーが正規のアプローチから現れた。
この二人がとても強いクライマーでグラントリノも瞬く間に落として行った。
マットも一枚しか持ってきていないようだ。
その唯一のマットも引かずノーマットで色々な課題を触っていた。
そのトライも見ていたのでマントルもかなりエコに返せることが分かった。
しかし下部のピンチが取れなくなってしまい、結局すべてすっ飛ばしてガバまでデッドで取る選択にした。
高みの見物の軍曹を横目に、何とかムーヴをなじませてゲット。
オーガさんも慌ててゲット。
マントルの独特さに笑ったが、全員無事完。
お次は『ブラックソウル』二段。
行けそうな雰囲気だけとても感じていた。
ルーフ内で日差しも避けられる。
色々試したが、左のなるカチは左トゥ。
右取りは右奥トゥ、左カチは左ヒール。
備忘はそれぐらい。
そこから先は行けそうになかったのでしばらく放置のリスト。
その間、左の一本指ポケットばかりが続く攻撃的なラインを先ほどのクライマーの方が登っていた。
ぺらっと引いたマットに見ているこっちの手汗が止まらない。
結局ルーフ内から繋げて完。
後で知ることになるが、とても有名なクライマーさんでやはりただものではなかった。
得意な岩の形状とえぐれ方を月面に例え『海原の月』二段。
いつかチャレンジできるだろうか。
その後りょうくんに飛ぶだけと聞いた『GT2000』初段。
このランディングで飛べるメンタルはなかった。
最後に『ヒルトップ・フェイス』初段。
最後に痛すぎるカチ課題。
ランディングは唯一良い課題。
可能性は感じたが、指皮なさ過ぎて敗退フィニッシュ。
海鮮丼を持つことすらためらうほど指皮がなくなった。
帰りの辛すぎるアプローチから何とか帰って来てから毎回思う。
もう絶対ここは来ない。
けど結局来るんだろう。
次は誰を騙そうか。