朝は4:30に起きた。
全員ぐっすり寝ている。
隣のアミーゴの足が畳に飛び出している。
顔をあげれば眼前に広がるオーシャンビュー。
一人で歯を磨いて、ずっと黒潮トポを読んでいた。
本日の岩への昂りを感じた。
そのうち皆起きて来て朝食に向かった。
やはりなんやかんやで朝食が出てくるのはありがたい。
ペロリと平らげ向かったのは明神丸エリア。
軍曹は『藁焼きタタキ』二段のイメトレ済み。
まさきは『塩タタキ』の繋げ。
僕は昨日の印象から今日繋げるのは不可能と感じ、軽く応援して井の岬ボルダー偵察に向かった。
アプローチは貼られているロープを伝って降りて行く。
一見怖そうな傾斜だが、思っていたより緩やかだった。
上から見ても明らかにわかった『ロンリーゴリラ』一級。
かっこいい岩だ。
他にも大体の課題を見つけたが、そのほとんどは早朝では撃てない程潮が来ていた。
遠慮なく撃てるのはゴリラとドルクの岩ぐらいだ。
干潮をまるまる費やさなければ制覇できない岩場だろう。
二人の所へ戻った。
朝活は終了ということで二日目のメイン課題『鮫肌』初段を撃ちに海坊主へ。
アプローチも良く潮干狩りのファミリーがぽつぽつといる中マットを背負った四人。
圧倒的な迫力と強い潮風。
テンション最高潮で課題に取りついた。
下部はポジティブ。
核心と思しきカチ取りを僕がヒールで左手取り、みんなは右のアンダー取りで挑戦。
一時間以上撃っていると急に一度だけ左手が止まった。
コツは出やすい右スタンスをしっかり決めることと、思っているより右を狙うこと。
右手を焦って出さず右スタンスに乗ってから右カチを取りに行く。
普段僕のムーヴは信用されないが、今回は皆も試し始めてムーヴをこちらに切り替えた。
その中で唯一軍曹がそこから鮫の口に侵入することに成功した。
正確には成功してしまった。
そこまで行くともう後には引き返せない。
普段ぬめらない軍曹がチョークを求め、面の変わるところに行った。
だがまた口に戻る。
その間約12分間。
全力スポットにも力が入る。
それと同時に軍曹の姿を見ているだけで神経が削られる。
口の中にいるメンタルはいかほどだろうか。
軍曹は降りる選択をした。
時間をかければかけるほど恐怖心は増す課題だと思われる。
結局他三人はその景色に行くことすらできなかった。
次は左手をプッシュに変える作戦で行くことにする。
10時には十分に撃てる岩だった。
いつか登りたいリスト入り。
しっかり頭のねじを外してからこよう。
そして旅の最後は井の岬で締め。
鮫肌に時間をかけすぎて、干潮の時間を逃してしまったので標的は一本。
ゴリラ岩。
軍曹は何もかも鮫に食われてしまったようでトライはせず。
三人で隣の『スカーフェイス』四級からトライ。
四級でも難しいものが多い。
アミーゴのトライが良かった。
僕は強引に取ったところもバランシーにスタで止めて上部も綺麗に登った。
ナイストライ後のナイスクライムダウンってかナイスランジ。
その後『ロンリーゴリラ』一級。
ファーストアセント動画では左面使ってなさそうだったが、とても届かないので使ってゲット。
出し切ったトライに満足。
この写真の岩の右端を見てほしい。
海を見る寂し気なゴリラの表情。
思った以上のゴリラフェイスに感動を覚えた。
本当にお世話になったGW。
高知県。
しばらく暑くても入り浸りそうぜよ。