最近ジムを変えた。
次は【マホロバフォレスト】さんにお世話になる。
そこで初対面の方をなれなれしく誘った。
メンバーは五人。
浅さん、たけちゃん、さきちゃん、軍曹。
向かったのは初のエリア。
見てみたい岩の情報を得た。
7時発で2時間30分。
これかというアプローチをこなし、海に出た。
思い返しても、日本海側の海ボルは初めてだ。
聞いた通りのアプローチを降りる。
眼前に広がる海と潮の香り。
打ち寄せる波の音は、アプローチに近づくにつれ大きくなる。
上から見ても分かった。
『潮神』二段。
火曜サスペンスに出てきそうなロケーション。
動くランディング。
十回に一回の割合で、東宝映画のオープニングのような波が押し寄せる。
近くまでいって、今日は断念。
メンバーを選んでまた来よう。
気持ちを切り替え、岩場を変更。
同じ駐車場には、先客のクライマーとキャンパーがいた。
挨拶しつつ、談笑しつつまずは『ペインキラー』一級。
名前の通り痛い。
沖縄の岩を彷彿とさせるガビガビ具合。
すべてテーピングするとフリクションが殺される。
犠牲にする指を、何本か厳選してテーピングをした。
触った印象はなかなか良かった。
痛いことを代償に、ホールドは良くかかる。
一抜けは浅さん。
ムーヴ修正も早く、サクッと登った。
行きの車では大分謙遜していたが強い。
そして更に遠くから始める『ペインキラーEX』初段。
こちらもサクッと完登。
普段リードで鍛えているだけあって流石。
僕は同じ頃一級を完。
さきちゃんは右のカチ取りに苦労していた。
たけちゃんは意外と悪い上部で詰まり、隣の岩に回避を繰り返す。
軍曹は痛めている膝を庇い、ムーヴの模索。
そして隣で『スターマイン』一級を触っていたお兄さん。
暫く話をしていると、よく動画で見るSUN FILMさんであることが分かった。
いつも登りたい渋めのラインを登っている人で、会いたい内の一人だった。
いい縁もあり、修正を繰り返し、EXを無事登れた。
僕はスターマインに移動。
セッション相手もいないので自分でムーヴ模索。
へんてこなムーヴだが、なんとなく固まった。
核心であろうホールディングの仕方は一人で模索するのは大変だったので飛んだ。
止まる感触があった。
だが、人差し指の付け根が思いっきり破れた。
何度か飛んで、左手をワンテンポずらして寄せると止まることが分かった。
しかしここのロケーションは最高だ。
天気も良く、風も心地よい。
皆でダラダラしていると、いつの間にか寝ていた。
起きてからもスイッチが入らず、今日は明るいうちに帰ることにした。
向かったのはとある温泉街。
着物のアベックたちが、カランコロンと音を立てて道の端を歩いている。
町の景観を崩さぬよう、コンビニの色も抑えられている。
ネットで調べた海鮮屋に入った。
僕達の上がりきった期待値を満たすほどのものは出なかったが、うまかった。
少し町を歩き、ソフトクリームを食べに向かった。
もはやこれを食べに来たのではないだろうか。
旨かった。
その帰りに足湯にも入った。
最高だった。
はて。
今日は何をしにきたのだろう。